① 援助開始決定で毎月の返済額が決まる。 地方事務所長は、援助開始決定で、事件が終わるまでの立替金の返し方を定める(業務方法書30条1項4号)。返し方は、地方事務所長が指定した金額を原則として自動払込などで毎月支払う割賦償還である(同条3項)。返済額を決めるときは、利用者の生活状況を聴き取る(同条4項)。法テラスの公式サイトは、審査で立替金の支払方法や月額も決めると案内している。
② 自動払込の手続をする。 割賦償還が決まった人は、決定から1か月以内に、自動払込などの手続をしなければならない(業務方法書37条2項)。法テラスの公式サイトは、引落日をゆうちょ銀行は毎月15日か25日、ほかの銀行は毎月27日とし(土日・祝日の場合は翌営業日)、引落しには手数料がかかると案内している。
③ 事件が終わったら返し方を決め直す。 事件が終わると、地方事務所長は終結決定で、報酬金の額などとあわせて、援助終結後の立替金の返し方を決め、立替金の総額を確定する(業務方法書57条1項)。返し方は、分割(割賦償還)か、指定された期限までに一括で払う即時償還である(業務方法書59条2項)。分割の返済期間は原則として3年を超えないが、利用者の資力などを考えて延長されることがある(同条3項)。民事法律扶助業務運営細則は、終結決定で毎月の分割返済を定めるときは原則として月額5,000円以上とし、収入から生活費などを差し引いた額が足りない場合は5,000円を下回る額にもできるとしている(細則28条の2第1項)。
④ 相手方からお金を受け取ったときは返済に充てる。 事件で相手方などから金銭等を得たときは、そこから報酬金を差し引いた残りを、立替金の額に達するまで(すでに返した分を除いた残りの額まで)、立替金の返済に充てなければならない(業務方法書60条1項)。即時に全額を返すことが相当でない事情があれば、返済に充てる額が減らされることがある(同条2項)。養育費などには特例がある(業務方法書60条の2)。
⑤ 決定に不服があるとき・収入が変わったとき。 地方事務所長がした終結決定などの決定(立替金の総額・返し方など)に不服があるときは、決定の通知が到達した日から30日以内に、地方事務所長に不服申立書を出して不服申立てができる(業務方法書69条1項・2項)。地方事務所に相談しているだけでは、この期間は止まらない。収入が変わったときは、見直しを申し出る。 事件の途中でも終結決定の後でも、利用者は返し方の変更を申し出ることができ、地方事務所長が相当と認めれば変更される(業務方法書34条1項・64条1項)。法テラスの公式サイトは、収入の増減があった場合には毎月の返済額の見直しをすると案内している。
⑥ 返済が遅れたら督促がある。 返済期限までに返済がないときは、法テラスは遅滞なく督促を行う(業務方法書61条)。法テラスの公式サイトは、督促の方法として、コンビニで払える用紙の送付、電話、督促状、裁判所への支払督促・調停の申立てなどの法的措置を挙げている。法テラスから届く督促状と、裁判所から届く支払督促・訴状・調停の呼出状は別のものである。裁判所の書類には異議の期間や期日があり、法テラスに連絡するだけでは裁判所の手続や期間は止まらない。