問題提起
法テラスに電話しようと思っても、「どこに電話すればよいのか」「何を聞かれるのか」が分からず、ためらう人は多い。電話の窓口の役割と、予約のときに聞かれることを知っておくと、落ち着いて予約できる。
弁護士に相談する前に知っておきたい法律の要点を、分野ごとにスレッド形式でまとめています。
法テラスに電話しようと思っても、「どこに電話すればよいのか」「何を聞かれるのか」が分からず、ためらう人は多い。電話の窓口の役割と、予約のときに聞かれることを知っておくと、落ち着いて予約できる。
前項の法的助言は、対面のほか、音声及び動画又は音声のみを電気通信回線で送受信する方法により行うことができる。日本司法支援センター業務方法書16条2項(e-Gov法令検索で原文確認)
第24条の申込みをする者は、所定の申込書(以下「援助申込書」という。)に、住所、氏名、職業、収入、資産及び家族(中略)並びに事件の相手方がいる場合にあっては相手方の住所及び氏名その他必要な事項を記入し、提出しなければならない。(以下略)日本司法支援センター業務方法書25条1項(e-Gov法令検索で原文確認)
① 電話の窓口は二つある。 法テラス・サポートダイヤルは、問合せの内容に応じて法制度や関係機関の窓口を紹介する窓口で、オペレーターは個別の法律相談や法的判断をしない(法テラス公式サイトの案内)。無料法律相談の予約は、相談を希望する地方事務所が受け付ける。法テラスの公式サイトは、ウェブの予約サービスで予約できるのは法テラスの地方事務所が予約を受け付けている相談だけで、弁護士・司法書士の事務所での相談はウェブでは予約できないと案内している。
② 予約のときに聞かれること。 予約のときには、収入(平均月収)や資産(現金・預貯金)を聞かれる(法テラス公式サイトの案内)。無料法律相談の対象になるかを確かめるためである。家族の人数や、配偶者が事件の相手方かどうかも基準に関わる。
③ 相手方の名前を伝える。 法テラスの公式サイトは、相談を担当する弁護士・司法書士が、すでに事件の相手方やその関係者から相談や依頼を受けている場合には、利害の対立を避けるため相談を受けられないと説明し、ウェブ予約では事前に確かめるために相手方の入力を求めている。相手方が分からなくても予約はできるが、相手方の入力がなく、担当事務所からの確認にも応じないときは、相談を断られることがあるとしている。
④ 相談の場所と方法。 相談は、法テラスの事務所、指定相談場所、法テラスと契約している弁護士・司法書士の事務所で行われる(業務方法書18条1項)。高齢や障害などで相談場所に行くことが難しいときは、自宅や入院先などで相談できる場合がある(同条2項)。電話やビデオ通話による相談もでき(業務方法書16条2項)、実施しているかどうかは地域によって違う。
⑤ 契約している弁護士の事務所で直接申し込むこともできる。 法テラスと契約している弁護士・司法書士の事務所で、直接無料法律相談を申し込むこともできる(業務方法書24条1項)。法テラスの公式サイトは、相談を希望する弁護士が法テラスと契約しているかを、事前にその弁護士に確かめるよう案内している。
1. 法テラスの公式サイトで、相談を希望する地方事務所の電話番号と受付時間を調べる。
2. 電話で、無料法律相談を予約したいこと、相談したい内容(借金、離婚など)を伝える。
3. 収入(平均月収)、資産(現金・預貯金)、家族の人数、相手方の名前などの質問に答える。
4. 相談の日時と場所(または電話・オンラインの方法)を確かめ、メモする。
5. 相談の日までに、届いた書類や時系列のメモを用意する。相談の日には、援助申込書の記入のために早めに着く(法テラスの公式サイトは、通常、相談開始の10分前までの来所を求めている)。
実務の視点 予約の電話では、聞かれることに答えられるよう、手取り月収、預貯金の額、家族の人数、相手方の名前(会社名)をメモしてからかけるとよい。裁判所からの書類の期限が近いときは、電話の最初にそのことを伝え、早く相談できる日や場所を尋ねる。
① サポートダイヤルでは個別の法律相談は受けられない。 サポートダイヤルは、制度や窓口の案内をする窓口である。個別の事情に即した助言は、予約した法律相談で受ける。
② 無断キャンセルはしない。 法テラスの公式サイトは、予約の変更・キャンセルは予約した法テラスの事務所に直接電話するよう案内し、無断でキャンセルした場合は今後の利用を断ることがあるとしている。ウェブで別の日を予約しても、予約を変更したことにはならない。契約している弁護士・司法書士の事務所に直接申し込んだ相談の変更は、その事務所の案内に従う。
③ 本人以外が相談するときは確認が要る。 法律相談は本人が受けるのが基本である。法テラスの公式サイトは、本人に代わって相談を受けたいときは、相談前に口頭で本人の意思を確認させてもらったうえで可能であり、口頭での確認が難しいときは委任状などを持参することで代理で相談を受けられる場合があるとし、詳細は地方事務所に問い合わせるよう案内している。代理での電話相談は原則としてできないとも案内している。代わりに相談できることと、本人に代わって事件を依頼できることは別である。
④ 弁護士と司法書士では扱える範囲が違う。 弁護士と司法書士では、扱える相談や業務の範囲が違うので、予約のときに相談の内容を伝えて案内を受ける。
議論のある点 電話やオンラインでの相談を実施しているか、予約から相談までどのくらいかかるかは、地域や地方事務所の体制によって違う。自宅などへの出張相談は、高齢や障害などで相談場所に行くことが難しいといった事情がある場合のもので(業務方法書18条2項)、受けられるかは事情と体制によって決まる。相談を担当する弁護士・司法書士を指定できるかどうかも、相談の場所や方法によって違う。具体的には、相談を希望する地方事務所に確かめてほしい。
・裁判所からの書類の期限が近く、予約が取れるまで待てない
・相手方の名前を伝えると不都合な事情(DVなど)がある
・高齢や障害、病気のため、相談場所に行くことが難しい
・日本語での会話に不安がある
具体的な事案は、法律事務所、弁護士会の法律相談センターや法テラス等にご相談ください。
無料法律相談は、原則として事前の予約が必要である。法テラスに問い合わせたり予約したりしても、それだけで時効や不服申立ての期限が止まったり延びたりするわけではない。期限がある問題では、届いた書類と封筒を保管し、受け取った日と書かれた期限を予約のときに伝える。期限までに相談できないときは、予約の日を待たず、弁護士会の法律相談センターや法律事務所など、ほかの相談窓口にも急いで相談する。
法テラスの無料法律相談は、相談を希望する地方事務所に電話して予約する(一部はウェブでも予約できる)。予約のときは収入・資産・家族の人数・相手方の名前などを聞かれ、相手方の名前は利益相反を確かめるために使われる。相談は法テラスの事務所や契約弁護士の事務所などで行われ、電話やオンラインの相談がある地域もある。予約の変更・キャンセルは、予約した窓口に必ず連絡する。予約しただけでは期限は止まらない。
出典
日本司法支援センター業務方法書16条・18条・24条・25条(令和8年3月25日法務大臣認可の版)
日本司法支援センター(法テラス)公式サイト「無料法律相談のご利用の流れ」「無料法律相談に関するよくあるご質問」「よくあるご質問(法テラス法律相談予約サービス)」「お電話でのお問合せ(法テラス・サポートダイヤル)」(2026-10-20確認)