① 収入は手取り月収(賞与を含む)で見る。 申込者の手取り月収に、配偶者の手取り月収を加えた額を、家族の人数に応じた基準額と比べる(別表1第1の1の一)。ここでいう「家族」は、申込者と、申込者と同居している配偶者・扶養家族をいう(民事法律扶助業務運営細則7条1項)。
② 地域と住居費で基準額が上がる。 生活保護法の保護の基準の一級地に住む人は、基準額に10%を加えた額が基準額になる(別表1第1の1の二)。申込者または配偶者が家賃や住宅ローンを負担しているときは、単身者41,000円、2人家族53,000円、3人家族66,000円、4人家族以上71,000円を限度に、負担額を基準額に加えることができる(別表1第1の1の三)。東京都特別区に住む人は、この限度額が53,000円・68,000円・85,000円・92,000円になる(民事法律扶助業務運営細則9条)。
③ 配偶者が相手方なら合計しない。 配偶者や同居の家族が申込者の事件の相手方であるときは、その人の収入は申込者の収入に加えない(別表1第1の2の二)。離婚の相談などがこれに当たる。
④ 同居家族の収入は、費用の立替えのときに加えることがある。 費用の立替え(代理援助・書類作成援助)では、申込者と同居している家族(配偶者を除く)で、申込者の生計に貢献していることが明らかな人の収入を、貢献している範囲で加えることができる(別表1第1の2の一)。無料法律相談ではこの定めは適用されない(別表2第1)。
⑤ 資産は、相談と立替えで見方が違う。 無料法律相談では、申込者と配偶者が持つ現金・預貯金の合計を、単身者180万円、2人家族250万円、3人家族270万円、4人家族以上300万円と比べる(別表2第2、民事法律扶助業務運営細則8条の2第1項)。配偶者が紛争の相手方であるときは、配偶者の現金・預貯金は合計しない(同項)。費用の立替えでは、申込者と配偶者が持つ不動産その他の資産の時価の合計を、同じ金額と比べる(別表1第2の1、同細則8条1項)。このとき、援助に係る事件で争っている物件、生活のために必要な住宅と農地、配偶者が相手方である場合の配偶者の資産は除く(別表1第2の1)。生活に必要な動産も含めない(同細則8条1項2号)。
⑥ 出費の事情が考慮されることがある。 収入や資産が基準を上回っていても、医療費、教育費、職業上やむを得ない出費などの負担により生計が困難であると認められるときは、基準を満たすものとして扱うことができる(別表1第1の3・第2の2、別表2第2の2)。費用の立替えについては、資産などが基準を上回る場合でも、事件の性質から特に多額の弁護士費用がかかるなど一定の事情があるときに、例外的に基準に適合するものと認めることができる定めもある(別表1第3)。無料法律相談では、申込みの日から3か月以内に現金・預貯金から支出することになる医療費・教育費などの額を差し引いて判断する定めがある(民事法律扶助業務運営細則8条の2第2項)。