問題提起
トラブルに巻き込まれたが、どこに相談すればよいか分からない。法律の問題なのかどうかも分からない――そのようなときに、まず電話で手がかりを得られる窓口が法テラス・サポートダイヤルである。ただし、何でも答えてもらえるわけではない。
弁護士に相談する前に知っておきたい法律の要点を、分野ごとにスレッド形式でまとめています。
トラブルに巻き込まれたが、どこに相談すればよいか分からない。法律の問題なのかどうかも分からない――そのようなときに、まず電話で手がかりを得られる窓口が法テラス・サポートダイヤルである。ただし、何でも答えてもらえるわけではない。
次に掲げる情報及び資料を収集して整理し、情報通信の技術を利用する方法その他の方法により、一般の利用に供し、又は個別の依頼に応じて提供すること。
イ 裁判その他の法による紛争の解決のための制度の有効な利用に資するもの
ロ 弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人及び隣接法律専門職者の業務並びに弁護士会、日本弁護士連合会及び隣接法律専門職者団体の活動に関するもの総合法律支援法30条1項1号(e-Gov法令検索で原文確認)
① 電話番号。 0570-078374(ナビダイヤル)。ナビダイヤルにかけられない電話(IP電話など)からは 03-6745-5600。
② 受付時間。 平日9時から21時、土曜9時から17時(祝日・年末年始を除く)。
③ 料金。 利用料は無料だが、通話料はかけた人の負担になる。
④ できること。 オペレーターが、問い合わせの内容に応じて、法制度や手続、相談機関・団体などを紹介する。法律の問題かどうか分からない問い合わせも受け付けている。
⑤ できないこと。 オペレーターは、個別の法律相談や法的な判断をすることができない。個別の法律相談を希望するときは、適切な法律相談の窓口を案内する、とされている。
⑥ そのほかの注意。 公式サイトでは、相談の秘密は守ること、通話内容を応対品質向上のために録音していること、折り返しの電話はしていないこと、オペレーターの指定はできないことが案内されている。メールでの問い合わせの窓口も設けられている。
1. 困っていることを簡単にまとめてから電話する。現に危険が迫っているときは110番、救急の対応が必要なときは119番に連絡する。サポートダイヤルは緊急通報の窓口ではない。
2. オペレーターが内容を聞き取り、関係する法制度(たとえば、調停、少額訴訟、民事法律扶助など)の概要を説明する。
3. 弁護士・司法書士の相談窓口、弁護士会の法律相談センター、自治体や消費生活センターなど、相談に適した機関を案内される。
4. 経済的に余裕がない人は、法テラスの無料法律相談(民事法律扶助)の利用について、地方事務所の連絡先などを案内されることがある。利用には収入・資産の要件がある。民事法律扶助は民事・家事・行政上の問題などが対象で、逮捕・起訴された人の刑事弁護や少年事件の付添いは、国選弁護・国選付添人、弁護士会の当番弁護士、日本弁護士連合会の援助事業など別の制度になる。犯罪の被害についての損害賠償の請求などは、民事法律扶助の対象になる場合がある。
実務の視点 電話の前に、①いつ・誰との間で・何が起きたか、②届いている書類の名称と内容、書類の日付、いつ・どのような方法で受け取ったか(封筒も含めて手元に置く)、③相手方の名前や連絡先、④自分の住んでいる地域、⑤希望すること(話を聞いてほしい、弁護士を紹介してほしい、費用が心配など)をメモにしておくと、案内を受けやすい。折り返しの電話はないので、案内された窓口の連絡先はその場で書き留める。
① サポートダイヤルは法律相談の窓口ではない。 電話で「勝てるか」「いくら請求できるか」といった判断はしてもらえない。判断が必要なときは、案内された弁護士などの法律相談を受ける。
② 犯罪の被害は別の番号もある。 犯罪の被害にあった人には「犯罪被害者支援ダイヤル」(0120-079714。IP電話からは 03-6745-5601。平日9時から21時、土曜9時から17時〔日曜・祝日・年末年始は休み〕。2026年10月20日に法テラス公式サイトで確認)がある。被害者参加の国選弁護士や、2026年1月13日以降の一定の被害を対象とする「犯罪被害者等法律援助」などの案内が受けられる。
③ 期限がある書類は先に伝える。 裁判所からの書類など、期限が書かれたものが届いているときは、電話の最初にその旨を伝え、早く相談できる窓口を聞く。書類に締切日が書かれていなくても、法律で対応の期間が決まっていることがある。サポートダイヤルに電話しても、法律上の期限は止まらない。
④ 家族が逮捕されたとき。 逮捕・勾留されている人の弁護人を探すときは、本人が警察署などの職員に弁護士との連絡を求めるほか、家族が弁護士会に当番弁護士を依頼することができる。サポートダイヤルの案内を待つより、弁護士会に直接連絡する方が早いことがある。
議論のある点 法律上の論点として議論があるものではないが、どの窓口が適切かは問題の内容や地域によって違い、案内された窓口でも解決の方法の判断は弁護士などに委ねられる。電話の案内だけで結論を出さず、必要に応じて弁護士に相談してほしい。
・裁判所や相手方から書類が届き、期限が迫っている
・犯罪の被害にあい、どの制度を使えるか知りたい
・弁護士費用を払う余裕がなく、無料法律相談を利用したい
・案内された窓口に相談したが、解決の見通しが立たない
・家族が逮捕された
具体的な事案は、法律事務所、弁護士会の法律相談センターや法テラス等にご相談ください。
どこに相談すればよいか分からないと感じた時点で、早めに電話する。期限のある書類が届いているときは、サポートダイヤルを待たずに、直接、弁護士の法律相談を予約することも検討する。
法テラス・サポートダイヤルは、法制度や相談窓口を電話で案内する窓口で、個別の法律相談や法的判断はしない。犯罪の被害には犯罪被害者支援ダイヤルがある。電話の前に事実と書類を整理し、案内された窓口で弁護士などの相談を受けるとよい。
出典
総合法律支援法30条1項1号・2号・8号(e-Gov 法令検索で原文確認・2026-10-20)
法テラス公式サイト「お電話でのお問合せ(法テラス・サポートダイヤル)」「犯罪の被害にあわれた方へ」(2026-10-20確認)