期限に注意
保全命令が出ても、債権者に命令が送達された日から2週間を過ぎると、保全執行(実際に差し押さえるなどの手続)をすることができなくなる(民事保全法43条2項)。債務者への送達の日や命令の発令の日から数えるのではない。この期間は裁判所の判断で延ばせるものではない。動産の仮差押えや占有移転禁止の仮処分のように執行官が執行するものは、発令後に執行官に執行を申し立てる必要があるので、発令前から執行の段取りを確かめておく。担保を立てることが条件とされた場合は、裁判所が定めた期間内に立てる必要がある(民事保全法14条1項)。債務者の申立てにより裁判所が本案の訴えの提起を命じたときは、裁判所が定める期間(2週間以上)内に、訴えを起こしたことを証する書面(すでに訴えを起こしているときは係属を証する書面)を出さないと、債務者の申立てにより保全命令が取り消される(民事保全法37条1項〜3項)。保全異議や保全取消しの申立てについての裁判に不服があるときの保全抗告は、その裁判の送達を受けた日から2週間の不変期間内にしなければならない(民事保全法41条1項)。保全命令の申立てを却下された債権者の即時抗告は、告知を受けた日から2週間の不変期間内にする(民事保全法19条1項)。期限を過ぎると権利を失ったり手続ができなくなったりすることがあり、いつから数えるか・延ばせるかは事情で変わるので、思い当たる方はできるだけ早く弁護士に確認してほしい。