① 訴状の必要的記載事項。 当事者(原告・被告)と法定代理人、請求の趣旨(どのような判決を求めるか。たとえば「被告は原告に〇〇円を支払え」)と請求の原因(請求を特定するのに必要な事実)を記載する(民事訴訟法134条2項)。
② 民事訴訟規則が求める記載。 請求を理由づける事実を具体的に記載し、立証が必要な事由ごとに、関連する重要な事実と証拠を記載する(民事訴訟規則53条1項)。原告またはその代理人の郵便番号と電話番号なども記載する(同条4項)。重要な証拠の写しを添付する(民事訴訟規則55条2項)。
③ 土地管轄(どこの裁判所か)。 原則は被告の普通裁判籍(個人なら住所)の所在地を管轄する裁判所(民事訴訟法4条)。財産権上の訴えは義務履行地、不法行為に関する訴えは不法行為があった地の裁判所などにも出せる(民事訴訟法5条)。当事者が、一定の法律関係に基づく訴えについて、書面(またはその内容を記録した電磁的記録)で合意した裁判所に出すこともできる(民事訴訟法11条。第一審に限る)。契約書に管轄の条項があるときは、ほかの裁判所にも出せる趣旨か、その裁判所だけに限る趣旨かを確かめる。ただし、法令で専属管轄が定められている訴えには、これらの規定は適用されない(民事訴訟法13条1項)。
④ 事物管轄(簡易裁判所か地方裁判所か)。 訴訟の目的の価額が140万円を超えない請求は簡易裁判所(裁判所法33条1項1号。行政事件訴訟を除く)、それ以外は原則として地方裁判所(裁判所法24条1号。人事訴訟などは家庭裁判所)が第一審を担当する。訴額の算定には、複数の請求の合算や附帯の請求(遅延損害金など)の扱いのルールがある(民事訴訟法8条・9条)。訴額を算定できないときや極めて困難なときは、管轄の上では140万円を超えるものとみなされ(民事訴訟法8条2項)、手数料の計算では、財産権上の請求でない請求などは160万円とみなされる(民事訴訟費用等に関する法律4条2項)。不動産に関する訴訟は、140万円以下でも地方裁判所に出せる(同号)。
⑤ 手数料。 訴えの提起には、訴訟の目的の価額に応じた手数料を納める(民事訴訟費用等に関する法律3条・別表)。現在の別表では、価額に応じた額に一定の額が加わり、その一定の額は紙で出すかオンラインで出すかで違う。具体的な額は裁判所の案内で確認する。