問題提起
法律相談の30分は、思っているよりも短い。事情を順に話しているうちに時間が過ぎ、肝心の「どうすればよいか」を聞けないまま終わってしまうこともある。限られた時間を有効に使うための段取りを知っておきたい。
弁護士に相談する前に知っておきたい法律の要点を、分野ごとにスレッド形式でまとめています。
法律相談の30分は、思っているよりも短い。事情を順に話しているうちに時間が過ぎ、肝心の「どうすればよいか」を聞けないまま終わってしまうこともある。限られた時間を有効に使うための段取りを知っておきたい。
ホ 弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)その他の法律により法律相談を取り扱うことを業とすることができる者による法律相談(以下この項において単に「法律相談」という。)(刑事に関するものを除く。次号及び第四号において同じ。)を実施すること。総合法律支援法30条1項2号ホ。日本司法支援センターが、資力の乏しい国民等を援助するために行う業務の一つ(e-Gov法令検索で原文確認)
① 時間を確かめる。 相談の時間は窓口ごとに違う。法テラスの民事法律扶助による無料法律相談は、公式サイトで1回30分・同一の問題につき3回までと案内されている。弁護士会や自治体、法律事務所の相談も、それぞれ時間が決まっていることが多い。法テラスには、ほかにも対象者や要件の違う相談の制度があるので、利用できる制度は法テラスに確かめる。
② 冒頭で伝えること。 ①相談の目的(何をしてほしいのか、何を知りたいのか)、②期限がありそうか(届いた書類の種類、書類に書かれた日付、実際に受け取った日)、③とくに聞きたい質問、の3つを、最初に短く伝える。期限は書類に印刷された日付から数えるとは限らないので、封筒を含めた書類一式を持っていく。
③ 事前の準備。 時系列メモ、資料の写し、聞きたいことを優先順に並べたメモを用意する。オンライン相談であれば、相談先の指定に従って資料を事前に送っておく。
④ 相談の内容の記録。 説明の要点、次にすべきこと、期限、誰がそれをするのか、弁護士の名前を、その場でメモする。録音したいときは、事前に弁護士の了解を得る。
1. 最初に、相談の目的と期限の有無を伝え、時系列メモと資料を渡す。
2. 弁護士がメモと資料を読み、事情を質問する。相談者は、質問に短く答える。
3. 優先順に並べた質問を、上から順に聞く。
4. 残りの数分で、説明の要点と、次に必要な手続・その期限・誰が行うのかを言い直して確かめる。
5. 続きが必要なら、次の相談の予約を確かめる。具体的な対応を依頼したいときは、引き受けてもらえるか、依頼する業務の範囲、費用を確かめる。
実務の視点 相談者が事情を一から話すと、それだけで時間の大半が過ぎてしまうことがある。弁護士は、メモと資料を先に読み、必要な点だけを質問する方が早く事情をつかめることが多い。話したいことがたくさんあるときほど、紙にまとめて渡す方が、結果的に多くの助言を受けられる。
① 時間内に結論が出ないこともある。 資料が多い、事実関係が複雑、調査が必要などの理由で、1回の相談では結論が出ないことがある。その場合は、何が分かっていて何が分かっていないのか、次に何をすればよいのかを確かめる。
② 無料相談の回数には限りがある。 法テラスの法律相談援助は、同じ人の同じ問題について、一般法律相談援助、特定援助対象者法律相談援助、被災者法律相談援助を合わせて3回までとされている。ただし、特定援助対象者法律相談援助は、同じ問題について一般法律相談援助または被災者法律相談援助を受けていない場合に限って利用でき、原則として1回までである。地方事務所長が相当と認めた場合は1回を超えて利用できるが、3種類を合わせた上限は3回のままである(日本司法支援センター業務方法書16条7項)。法テラスの法律相談援助を利用して相談した回数は、法テラスの事務所で相談した場合も、法テラスと契約している弁護士の事務所で相談した場合も、合わせて数えられる。どの相談が「同一の問題」に当たるか、あと何回利用できるかは、相談を申し込むときに法テラスに確かめる。
③ 時間を超えたときの費用。 有料の相談では、時間を超えると追加の費用がかかることがある。申し込むときに確かめる。
・届いた書類に期限があり、1回の相談で対応を決める必要がある
・書類が届いていなくても、時効など期限が問題になりそうだ
・事情が複雑で、1回の相談で終わりそうにない
・相談の続きを、依頼として引き受けてもらうか迷っている
具体的な事案は、法律事務所、弁護士会の法律相談センターや法テラス等にご相談ください。
相談の準備に時間をかけすぎない。相談の予約や法律相談をしただけでは、時効や裁判の期限は止まらない。期限がありそうなときは、準備が途中でも、すぐに相談先へ連絡し、書類の種類、受け取った日、書かれた期限を伝える。予約を取っただけで安心せず、期限の前に相談と必要な手続ができるかを確かめる。間に合わないときは、急ぎの対応ができる別の弁護士や弁護士会の窓口にも連絡する。期限を過ぎたと思っても、すぐに相談する。
相談の時間は窓口ごとに決まっており、法テラスの民事法律扶助による無料法律相談は1回30分・同一の問題につき3回までと案内されている。冒頭で目的と期限の有無を伝え、メモと資料を渡し、質問を優先順に聞く。最後に、次に必要な手続・その期限・誰が行うのかを確かめる。
出典
総合法律支援法30条(e-Gov 法令検索で原文確認・2026-10-20)
日本司法支援センター(法テラス)公式サイト「無料法律相談のご利用の流れ」(2026-10-20確認)
日本司法支援センター業務方法書(2026年3月25日法務大臣変更認可)16条7項・18条1項(法テラス公式サイトの PDF で原文確認・2026-10-20)