期限に注意
手続ごとに期間がある。支払督促を受けた債務者は、督促異議を、仮執行の宣言がされる前であればいつでも出せる。送達を受けた日から2週間を過ぎると、債権者は仮執行の宣言を申し立てることができる(民事訴訟法390条・391条1項)。仮執行宣言付きの支払督促の送達を受けた日から2週間の不変期間を過ぎると、督促異議を出せなくなる(民事訴訟法393条)。仮執行宣言付きの支払督促による強制執行は、督促異議を出しただけでは当然には止まらない。債権者は、仮執行の宣言を申し立てることができる時から30日以内に申し立てないと、支払督促は効力を失う(民事訴訟法392条)。民事調停では、調停に代わる決定への異議は告知を受けた日から2週間以内にする(民事調停法18条1項)。調停が不成立で終わったときなどは、申立人が通知を受けた日から2週間以内に訴えを起こせば、調停の申立ての時に訴えを起こしたものとみなされる(民事調停法19条)。認証紛争解決手続の終了の通知を受けた日から1か月以内の訴え提起にも特例がある(裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律25条1項。認証が効力を失ったり取り消されたりした場合も、同条2項・3項の特例がある)。仮執行宣言付きの支払督促や少額訴訟の判決の異議の期間を守れなかったときの追完は、責めに帰することのできない事由がなくなってから1週間以内(外国にいる当事者は2か月以内)に限られる(民事訴訟法97条1項)。少額訴訟の判決には控訴できず、判決書などの送達から2週間の不変期間内に異議を申し立てる(民事訴訟法377条・378条1項)。2020年4月1日より前に生じた債権(それより前の契約などに基づいてその後に生じた債権を含む)の時効期間は改正前の民法により、それより前に生じた時効の中断・停止の事由の効力も改正前の民法による(平成29年法律第44号附則10条2項・4項)。期限を過ぎると権利を失ったり手続ができなくなったりすることがあり、いつから数えるか・延ばせるかは事情で変わるので、思い当たる方はできるだけ早く弁護士に確認してほしい。