弁護士に相談する前に知っておきたい法律の要点を、分野ごとにスレッド形式でまとめています。

このサイトについて:本サイトは、法律の問題を弁護士に相談する前に知っておくと、弁護士の話が理解しやすくなる基礎知識をまとめたサイトです。掲載している情報は、スレッドの形でまとめています(掲示板の体裁ですが投稿は受け付けておりません)。評価や見解が分かれる点は「議論のある点」として示しています。あくまで管理人の便宜のために作成した参考情報ですので、個別のご相談にはお答えできません。ご自身の個別事案については弁護士にご相談ください。なお、条文の原文・判例・公的機関の資料を機械的に照合し、AIによる確認・文書の補充をしておりますが、掲載情報には誤りが含まれることがあります。本サイトで相場観を掴んだうえで、弁護士に相談をしてください。

交通事故証明書|取り寄せ方と記載内容の確かめ方

このスレッドは、AIが確認した情報を掲載したものです。スレッド形式は見せ方だけで、実際の投稿や利用者の体験談ではありません。
赤い枠の「議論のある点」は、評価や見解が分かれる点です。書き込み・返信はできません。

この記事の要点

  • 交通事故証明書は、自動車安全運転センターが、警察から提供された資料をもとに、事故の発生日時・場所などを記載して、加害者・被害者などの求めに応じて交付する書面である(自動車安全運転センター法29条1項5号)。
  • 申請は、センター事務所の窓口、郵便振替、インターネットでできる。交付手数料は1通1,000円。センターは、人身事故は事故発生から5年、物件事故は3年を過ぎたものは原則として交付できないと案内している。
  • 警察に届け出ていない事故は交付されない。届出がまだなら、放っておかずに警察に連絡する。証明書が届いたら「照合記録簿の種別」欄で、人身事故・物件事故のどちらとして扱われているかを確かめる。
  • --

問題提起

自賠責保険に請求しようとしたら、交通事故証明書を出すよう言われた。どこで、どうやって取るのか。届いた証明書のどこを見ればよいのか。交通事故証明書の基本を整理する。

法律の文言(自動車安全運転センター法29条1項5号)

センターは、第一条の目的を達成するため、次の業務を行う。
(略)
五 交通事故に関し、その発生した日時、場所その他内閣府令で定める事項を記載した書面を、当該事故における加害者、被害者その他当該書面の交付を受けることについて正当な利益を有すると認められる者の求めに応じて交付すること。自動車安全運転センター法29条1項・一部省略(e-Gov法令検索で原文確認)

要件 — 誰が、どうやって

① 申請できる人。 事故の加害者・被害者のほか、交付を受けることに正当な利益がある人(同法29条1項5号)。センターの案内では、損害賠償を請求できる親族や保険金の受取人などが例に挙げられている。本人から頼まれた代理人が申請するときは、原則として本人の委任状が要る。親権者・成年後見人などの法定代理人が申請するときや、親族などが自分の正当な利益に基づいて申請するときは、必要な書類をセンターに確かめる。

② 申請の方法(自動車安全運転センターの案内による)。

・窓口:各都道府県のセンター事務所で申請用紙に記入し、手数料を添えて申し込む。
・郵便振替:申込用紙(センター事務所・警察署・交番・駐在所にある)に記入し、ゆうちょ銀行・郵便局で手数料を添えて申し込む。
・インターネット:センターのウェブサイトから申し込む。申請できる人や送付先などに条件があるので、転居している場合や、代理人・親族が申請する場合は、どの方法を使えるかをセンターの案内で確かめる。

③ 手数料。 交付手数料は1通1,000円。これとは別に払込みなどの費用がかかるかは、申請・支払の方法ごとにセンターの案内で確かめる。

④ 交付を受けられる期間。 センターは、人身事故は事故発生から5年、物件事故は3年を過ぎたものは、原則として交付できないと案内している。過ぎている場合や過ぎそうな場合は、交付できるかをセンターに問い合わせる。この期間は、損害賠償や保険金を請求できる期間(時効)とは別のものである。

⑤ 警察への届出が前提。 証明書は警察から提供された資料に基づいて作られるので、警察に届け出のない事故については発行されない(センターの案内)。道路交通法では、交通事故があったとき、事故に関係した車両等の運転者(運転者が死亡・負傷してやむを得ないときは、その他の乗務員)が、直ちに警察官に事故を報告しなければならない(道路交通法72条1項)。届出に相手の同意は要らない。なお、これは道路交通法の「道路」(一般の交通に使われる私道・駐車場なども当たりうる=同法2条1項1号)での事故についての義務で、道路に当たらない敷地内の事故などは、届出や証明書の扱いを警察・センターに確かめる。事故の直後に届け出ていなかったとしても、それだけで二度と証明書が取れないと決まるわけではないので、放っておかずに事故の場所を管轄する警察署に連絡し、扱いを確かめる。届出が遅れるほど、事故の確認は難しくなる。

実務の視点 相手方や自分の保険会社が交通事故証明書を取り寄せていることも多いので、写しを送ってもらえるか確かめるとよい。請求先によっては原本を求められることがあるので、提出先に必要な形式と通数を確かめてから申請する。申請には、事故の発生日時・場所、届け出た警察署などを書くので、事故当日のメモや警察の受理番号を控えておくと手続が早い。

手続の流れ

1. 届け出た警察署、事故の日時・場所を確かめる。
2. 窓口・郵便振替・インターネットのいずれかで申請し、手数料を払う。
3. 窓口または郵送で交付を受ける。受け取り方や交付までの日数は、申請の方法や、警察からの資料がセンターに届いているかなどで変わるので、申請先に確かめる。
4. 記載内容を確かめる(下の確認点)。
5. 保険会社への請求や示談・訴訟の資料として使う。

確認点・よくある誤解

① 記載される主な内容。 事故の発生日時・場所、当事者の住所・氏名・生年月日、車種・車両番号、自賠責保険の会社・証明書番号、事故時の状態(運転者・同乗者・歩行者など)、事故の類型(追突・出会い頭など)などが記載される。氏名や車両番号に誤りがないかを確かめる。

② 「照合記録簿の種別」欄。 証明書には、警察が人身事故・物件事故のどちらとして扱っているかが記載される。事故の後に痛みなどがあるときは、証明書を待たずに早めに医療機関を受診する。けがをしたのに「物件事故」となっている場合は、診断書を出すなどして人身事故として扱ってもらえるか、警察に相談する。診断書を出せば必ず扱いが変わるというものではない。

③ 「物件事故」の表示だけで、けがの請求ができなくなるわけではない。 人身事故の証明書がないまま自賠責保険などに請求するときは、人身事故の証明書が取れない理由を書いた書面(人身事故証明書入手不能理由書)を求められることがある。ただし、その書面を出せば支払われるというものではなく、事故とけがの関係などは別に確かめられる。必要な書類は請求先に確かめる。

④ 過失や損害を証明する書面ではない。 交通事故証明書は、事故があったことと一定の事実を証明するもので、どちらに過失があるか、損害がどれだけかを示すものではない。当事者が「甲」「乙」と並んでいても、その順番や区分で、法的な加害者・被害者や過失割合が決まるわけではない。

⑤ 記載に誤りがあるとき。 当事者の氏名や車両番号などの誤りに気付いたら、事故を届け出た警察署や自動車安全運転センターに問い合わせる。

⑥ 証明書が取れないときも、請求の道がなくなるわけではない。 交付期間を過ぎたなどで証明書が取れないことだけで、損害賠償の請求や訴えが一律にできなくなるわけではない。ほかの資料で事故を示せないか、弁護士に相談する。

特に相談した方がよい場面

・けががあるのに物件事故として処理されている、「物件事故だからけがの補償はできない」と言われた
・相手が警察への届出を拒んでいる(同意を待たずに警察に連絡し、届出や事故の確認が進まないときは弁護士にも相談する)
・事故から長い期間がたっていて、証明書を取れるか、請求がまだできるか分からない
・証明書の記載と、実際の事故の状況や当事者が食い違っている
・保険会社の示す過失割合や賠償額に納得できない、保険会社から時効について知らされた

相談のタイミング

証明書の交付期間とは別に、損害賠償の請求には時効があり(民法724条・724条の2)、自賠責保険への被害者請求にも時効の定めがある(自動車損害賠償保障法19条)。どの期間がいつから進むかは、請求の相手、請求の種類、損害の内容、事故の時期などで変わる。証明書を申請・取得しただけでは時効は止まらず、示談の話合いを続けているだけで当然に止まるわけでもない。事故から時間がたっているとき、期限が近いかもしれないときは、示談の進み具合にかかわらず、早めに弁護士に相談したい。

まとめ

交通事故証明書は、自動車安全運転センターが警察に届け出のあった事故について交付する書面で、窓口・郵便振替・インターネットで申請できる。センターは、人身事故は5年、物件事故は3年を過ぎたものは原則として交付できないと案内している。届出がまだなら警察に連絡し、証明書が届いたら記載内容と「人身事故・物件事故」の別を確かめる。証明書は過失や損害を示す書面ではなく、交付期間と請求の時効は別であることに注意する。

出典

自動車安全運転センター法29条1項5号/道路交通法2条1項1号・72条1項/民法724条・724条の2/自動車損害賠償保障法19条(いずれも e-Gov 法令検索で原文確認・2026-10-18)/自動車安全運転センター「交通事故証明書」のページ(https://www.jsdc.or.jp/certificate/accident/・2026-10-18 閲覧。申請方法・手数料・交付期間・警察未届の事故の扱い)

最終確認日
2026年10月18日
法令の基準時
2026年10月時点の法令による
出典(外部サイト)
e-Gov 法令検索(デジタル庁)〔外部サイト〕/裁判所ウェブサイト〔外部サイト〕
ご相談
個別の相談には応じません。具体的な事案は、法律事務所、弁護士会の法律相談センターや法テラス等にご相談ください。

同じ小分類(事故直後・保険の利用)のスレッド

  1. 事故の直後|その場で確かめておきたい相手の情報
  2. 警察への届出|軽い事故でも届けるかの判断
  3. 事故現場の写真|車の位置や傷を記録するときの工夫
  4. その場での示談の申出|口約束に応じることの危うさ
  5. 救急搬送されなかった|後から痛みが出たときの受診
  6. 交通事故証明書|取り寄せ方と記載内容の確かめ方
  7. 自分の保険会社への連絡|事故報告で伝える事柄
  8. 健康保険の使用|交通事故の治療で使うための届出
  9. 労災保険の利用|通勤中や仕事中の事故のとき
  10. 自賠責保険の仮渡金|当面の治療費や生活費に充てる
  11. 自賠責保険の限度|任意保険との役割分担の考え方
  12. 弁護士費用特約の使い方|家族の保険も対象になるか
  13. 人身傷害保険と賠償金|受け取る順番と手取りの関係
  14. 車両保険|自分の車の修理に使うかどうかの判断
  15. 対物超過特約|相手の車の時価を超える修理費への備え
  16. 保険の等級|保険を使うと翌年の保険料に響くか
  17. ひき逃げ・当て逃げ|相手が分からないときの補償の道
  18. 無保険車傷害保険|相手に資力がないときの自分の保険
  19. 搭乗者傷害保険|同乗していた人が受け取れる補償
  20. 同乗者のけが|運転者や車の持ち主への請求
  21. 会社の車での事故|勤務先が責任を負う場面
  22. レンタカー・カーシェア|借りた車で事故を起こしたとき
  23. 個人賠償責任保険|火災保険などに付いた特約の確認
  24. 治療先の選び方|整形外科を受診しておく意味
  25. 保険会社との連絡|電話のやり取りを記録に残す
  26. 物損の修理見積り|修理工場と保険会社の協定の流れ
  27. 相手と連絡が取れない|保険会社を通じた進め方

大分類事件・事故の他の板 中分類 3

中分類刑事事件

  1. 逮捕|家族が身柄を拘束されたら
  2. 身柄拘束|逮捕から起訴判断までの時間の制限
  3. 弁護人|国選と私選の違い
  4. 刑事事件の示談|処分にどう影響するか
  5. 少年事件|捜査から家庭裁判所まで
  6. 少年審判|処分の種類と手続
  7. 起訴後の流れ|起訴状が届いてから判決までの道筋
  8. 起訴状の読み方|公訴事実と罪名の確かめ方
  9. 刑務所での生活|受刑者の日課と処遇の仕組み
  10. 刑の執行の始まり|判決確定後に呼出しを受けたとき

中分類犯罪被害者

  1. 被害者参加|刑事裁判に被害者が加わる制度
  2. 損害賠償命令|刑事裁判の成果を使う賠償請求

中分類ネット中傷・削除

  1. 発信者情報開示|投稿者を特定する手順
  2. 接続記録|早く動かないと消える理由
  3. 投稿の削除|サイト運営者への削除依頼
  4. 検索結果|表示の削除を求められる場合
  5. 名誉毀損と侮辱|事実の摘示の有無
  6. ネット中傷の賠償額|金額を左右する事情